2009年10月31日土曜日

舞台いけばな『花と日本人』


秋のきもちのいいお天気が続いていますね。
今日は私の師である工藤和彦先生の講習会があり、昭和女子大の人見記念講堂に行ってきました。
日本人がどうやって花とかかわってきたかをテーマに2つの行事を美しく再現し、音楽と照明も効果的でした。
左上の赤い傘は『やすらい祭』の花傘を再現したもの。
平安の昔、桜の咲く頃に疫病が流行り、この花傘の下に入ると病が退散したと言われ、人々が花傘を仕立て花歌を歌って行道乱舞したそうです。このお祭りは明るくにぎやかで『動』のイメージ。パフォーマンス中は撮影禁止だったため、踊り手達の躍動感を伝えられず残念です。客席を練り歩き、会場から手拍子の応援もあり、とても沸きました。
右上は花扇(かせん)。(「はなおうぎ」とも言う)
江戸時代、七夕の時に宮中へ献上される行事の一つ。七種類の草花を扇形に束ね、檀紙に包んで水引で飾ったものをいうそうです。被衣を着た女性が文を持ち、先導して歩くさまは『静』のイメージ。なんだかじーんとくるものがありました。
下は工藤先生の舞台いけばな。50分の限られた時間で空想風景をライブで生けられました。83歳とは思えない凛としたカッコよさ。。。
    
花は季節のもの。暦を、そして思いをたいせつにして生けていきたい、とあらためて思った一日でした。

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