2013年11月4日月曜日

ちょこちょこっといける・スペインタイル編

稽古で短く切り落としてしまった小菊を生けました。
でも、今回の主役は小菊ではなく、下にしいてあるスペインタイル♪

先月、女川で絵付けしたのが届き、コースターや花瓶敷きとして愛用しています。
自分の作ったものだと、多少不出来でもかわいいもんです。
母校の校章、白梅をモチーフにデザインしてみました。

使うたびに友達やふるさとのことが浮かんできます。
暮らしの中に思い出がとけこんでいくのっていいなー。

「スペインタイル、やってみたい!!」、と思った方は是非女川に足を運んでみてくださいね。

女川みなとまちセラミカ工房




2013年10月15日火曜日

地元で歌おう

毎年恒例、高校時代の音楽部のイベント・・・
今年は『復興』をテーマに地元をめぐる旅となりました。
『いっぱい買う!いっぱい食べる!いっぱい楽しむ!そして、ふるさとの今を知る』ということで、仙台で待ち合わせ、一路石巻へ。

石巻マルシェで石巻焼きそばを食べたり、買い物を楽しんだり。。。
とにかく海の幸がおいしー。改めて海のめぐみに感謝。
その後は母校の石巻女子高(今は共学で好文館高校)へ。思い出話に花が咲きました。

次は被害の大きかった門脇、南浜町地区へ。
あれから2年半。
かつての住宅街はセイタカアワダチソウの黄色い花で埋め尽くされ、他に何もありません。
『がんばろう石巻』の看板近くに2台の観光バスが停まっていました。
この看板の隣に波の高さがここまで達したことを示すポールがあり、表示された6.9mの高さを見上げて、改めてその大きさと恐ろしさを実感しました。
石巻マルシェにある『珈琲工房いしかわ』で見つけた石巻ブレンド。美味しい!

この日の宿泊は女川にあるトレーラーハウスEL FARO(エルファロ)。
スペイン語で灯台を意味するそうです。

でも、そこに行く前に腹ごしらえ。
万石町の『味楽』(みらく)というお店で美味しい海鮮を堪能しました!
写真以外にもたくさんのごっつぉう(ご馳走)が並び、満腹満足!のひと時でした。

エルファロ到着後は幹事からのサプライズプレゼント、香りのよい利府の梨、特製レーベルのワイン・・・と、おもてなしの嵐。。。歓喜の声と大笑いで夜は更けて行きました。

翌朝はこの青いレストランで朝食。おしゃれですよねー。

かわいいスペインタイルがいろんな所に飾られ、たのしませてくれます。

部屋番号もスペインタイル。

で、『きぼうのかね商店街』にあるスペインタイルの絵付け体験教室へ行ってきましたー。
普段はおしゃべりが止まらない私たちも、この時ばかりは集中、集中!
美しい仕上がりを夢見て、一生懸命取り組みましたー。出来上がりが楽しみです。

と、ここまで楽しいことばかり書いてきましたが。。。
女川の現実は厳しい。あの日を境に街全体が変貌してしまいました。
襲った波の高さは石巻の3倍以上、30mとも言われています。
こんなところに波が来るとは想像もつかない海から離れた場所、坂の上まで波が埋め尽くしました。

石巻も女川も、復興商店街と銘打って地元を盛り上げようとしているけど、3連休中にも関わらず、人出はイマイチ。
復興は容易ではないという現実が大きく横たわっています。

再び石巻に戻り、メンバーの一人の実家へお邪魔し、ピアノがあるということで、お願いして歌わせてもらいました。(音楽部だもんね)
ピアノは津波に遭い、「こんな音なのよ」と、友人の母は88の音を一つ一つ鳴らしてくださいました。
ヘドロだらけだった弦を一本一本洗ってもらったそうですが、音は完全には戻らず、よく言えばバロック調の響きというか・・・濁った音。外れてしまった音もありました。
歌う私たちもウン十年振りで、ハモる部分もメインパートにつられるような曖昧さ。
でも、ピアノの音が流れて歌い始めると、あの頃のことがよみがえります。
ちゃんと憶えてる、体の中に染み込んでいる。

またいつの日か、みんなで歌いたいね。
その日まで、がんばっぺし。

出来ることをする、続ける、忘れない。
いつも同じことしか言えないけれど、これで行くぞ。

2013年8月18日日曜日

走っていた頃

暑い日が続いていますね。。。
お盆休みを利用して、帰省して来ました。
梅雨が長かった東北も日差しが厳しく、ちょっと外に出るだけで汗だくになります。

で、突然ですが下の写真、どこかわかりますか?
わかった方はかなり少数・・・というか、ほとんどの方がわからないですよね、すみません。。。
答えは、仙台地下鉄の旭ヶ丘駅から見える台原(だいのはら)森林公園入口。
短い停車時間に車内から撮ったので写りはイマイチですが、懐かしくなって思わず撮影してしまいました。
仙台で暮らしていた頃(17~18年前)、英会話学校の仲間とマラソン大会に出ることになり、しぶしぶ申し込んだ私も「練習ナシに本番には臨めない!」ということで、合同練習したのがこの公園でした。
私の住んでいた街からはちょっと離れていたので、ここを走ったのは実を言うと1~2回程度。
でも、土を踏みしめて緑の中を走るのは、マラソンというよりはハイキング気分で、ここでの練習は楽しかった。
まぁ、マラソンと言ってもエントリーしたのは一番短い5㎞コース。
それでも鈍りきっていた体にはきつかったー。
これをきっかけにその年は合計3大会に出場しました。
その後、東京に越してしまい、走るのはすっかりご無沙汰になってしまいましたが。
でも、久しぶりに思い出の場所を目にして「また走るぞー」という気持ちが沸々と湧きあがってきました。。。なーんてことは全くありませんが、走っていた頃の自分の姿がよみがえり、今の自分にエールもらった気分。

久しぶりに地下鉄に乗ったのは中学、高校時代を一緒に過ごした友達に会うため。
仙台の地下鉄は黒松駅から地上に上がり、終点の泉中央駅まで外の景色を楽しむことが出来ます。
車窓から見える緑は美しく、いろんな思いがめぐったひと時でした。

2013年6月27日木曜日

雨の季節

梅雨らしいお天気が続いていますね。
この時期は紫陽花とともにクチナシも美しくて、目を楽しませてくれます。
クチナシを見ると、つい心の中で唄ってしまう曲があります。
それはあの、♪いーまではゆびーわもーまーわるほどー♪の『くちなしの花』
ではなく、高校時代、定期演奏会で唄った合唱組曲『美しい訣れの朝(あした)』の中の『くちなし』です。

当時私はクチナシがどんな花かも知らず、歌詞から想像を膨らませていました。
というのもこの曲では、病床の女性が衰弱していく自分の身体をクチナシの花が腐っていく様にたとえていて、10代にはかなり衝撃的な内容でした。
あとになってクチナシがこんなに美しい花と知って、すごくいとおしく感じたのをおぼえています。
「どうかいつも空を見上げて。お願い。。。」という夫へのメッセージで組曲はしめくくられます。
ひとりの女性の死という重いテーマを歌ったものですが、美しい作品です。

雨が続くとついつい足元にばかり気を取られてしまいますが・・・そんな日こそ空を見上げよう。

2013年6月7日金曜日

紫陽花と応援歌


梅雨に入り、紫陽花の綺麗な季節になりました。
じめじめは苦手ですが、紫陽花のおかげでこの季節もよいなー、と思えます。
写真は有楽町マリオン前で見つけた紫陽花。にじんだ赤紫と青がとてもきれい。

下は先週の稽古の後にちっちゃく生けかえたもの。
紫陽花、一週間経って少し疲れたかな?いやいや、まだまだ頑張ってくれています。
ちなみに舞台装置(?)は去年のパルテール展のために作った”キャンバス縫い付け花器”。
展示会後も我が家で大活躍です。

話はガラリと変わりますが、先日NHKの『ラジオ』というドラマを見ました。
女川が舞台という事で、地元贔屓にならぬよう、かなり厳しい目で見たつもり。
すごく良かった。
被災地に住む人にも、そうでない人にも、伝わるドラマだったと思う。
流れていたTHEイナズマ戦隊の『応援歌』はストレートに心に響く、めちゃめちゃ男前の曲。

しっとりとした静の雰囲気の紫陽花と、熱くてグッとくる『応援歌』。。。両極だったかな?
でも、どちらも my favorite thing です。

2013年5月18日土曜日

根津美術館の燕子花

毎年この時期になると、南青山の根津美術館で尾形光琳の燕子花図屏風が展示されます。最終日が明日とせまった18日土曜日、行ってきました。

青と緑の絵具のみを使って意匠化された燕子花を堪能した後、庭園の燕子花も楽しみました。
GWのころが見頃だったようで、花が終わったものもありましたが、光琳の燕子花を頭の中で描きながら歩きました。
燕子花の名前の由来は花汁を布にこすり付けて染色したことから「書きつけ花」が転訛したものと言われています。
庭園の中にあるNEZU CAFEの窓から。
日ごとに新緑から深い緑に移り変わっています。
ら衣
つつなれにし
ましあれば
るばる来ぬる
びをしぞ思う
(伊勢物語 カキツバタの文字が詠み込まれています)

また来年、時間を作って見に行きたいです。

2013年5月5日日曜日

りんごの花 女川にて

GWに帰省して、女川に行ってきました。
女川の津波の被害は想像を絶するもので、東日本大震災で最も高い死亡率となったのが、女川町という記事を目にしました。
震災前と震災後の両方、何度か訪れている町ですが、どこに何があったのか、今は全くわかりません。

福島であれほどの原発被害があった中で、女川の原発は何故無事だったのか・・・
女川原発のPR館でそれを説明する映像を見てきました。
そこで知ったのは、女川原発も非常に危なかったということ。
女川原発は津波の高さを9.1mと想定して14.8mの場所に建設。
が、今回の地震で1m地盤沈下し、その後発生した津波が到達した時、波の高さは13m。
原発施設まで、その差わずか80㎝。

考えただけでもぞっとします。

今まで、原発の恩恵を受けてきたというのは事実。でも、何を大事にしていくのか、将来を、これからを考えたら、私たちの取るべき道は、自ずと見えてくると思います。

PR館の前には色とりどりのチューリップ、ビオラ、そしてかわいいリンゴの花も咲いていました。
こうやって草花に触れることが普通に出来る暮らしを守るために、すべきことを考えていきたいと思います。

2013年4月28日日曜日

ちひろ美術館と花

上井草にある「ちひろ美術館」に久しぶりに行ってきました。
この季節に行くのは初めてで、閑静な住宅街にある美術館の中庭にはかわいい花がいっぱい咲いていました。

2階から見た中庭です。
花を愛したちひろは花を育てることが大好きだったそうです。
ちひろの描く花たちは色使いが本当にきれい。
絵具の濃淡で花びらの質感まで伝わってきます。

今日の展示の中で一番のお気に入りは、花が音符のように並んでいた小さな作品。
花の奏でる音が聴こえるようでした。

館内のカフェには庭の花が飾ってありました。かわいい。

お天気に恵まれたいい一日でした。
安曇野にあるちひろ美術館にもまた行きたくなりました。

2013年3月31日日曜日

大学通りの桜

くもりの日曜日、国立・大学通りの桜並木です。
今年も美しく咲きました。
今日が見納めかな、と思いながらゆっくり歩きました。

「花びら舞い散る、記憶舞い戻る」
ケツメイシのさくらを心の中で唄いながら。
足元には花びらの絨毯。
明日から4月が始まります。

2013年2月24日日曜日

サクラサク

サクラ、咲きだしました。

例によって残った枝を小さな花瓶に挿していたものです。
一木挿し(イチボクザシ)の稽古に使ったものですが、蕾がたくさんついていたのでちょこちょこっと挿していたら、咲きだしました。
国立の大学通りがピンク色に染まるのはまだちょっと先のことですが、我が家は一足早くサクラサク、です。


一木挿し(イチボクザシ):
朴(ボク)に枝を添わせて一本の大木に見えるように生ける生け方です。

2013年2月5日火曜日

山茱萸(サンシュウ)を生けました


山茱萸、アイリス、雁足(ガンソク)・・・早春を感じさせる取合せです。
春はすぐそこまで来てるんだなー、という気がしてきます。




2013年2月2日土曜日

表参道駅展示花 Valentine's day

もうすぐバレンタインデー。
今回の花はバレンタインをテーマに生けてみました。
板チョコを重ねたような器からリボンと思いがふわふわ飛び出すように春の花とニューサイランを合わせてみました。

ハートにはHERSHEY'Sのチョコレートをのせて。

作品の横顔もどうぞ。

2月5日まで展示しています。
表参道にお越しの際はご覧になって見てくださいね。

花材:スィートピー、ヒヤシンス、ラナンキュラス、ビバーナムティナス、ニューサイラン

2013年1月19日土曜日

梅ほころぶ

テーブルにちいさく飾っていた梅の枝。
そのつぼみがほころびだしました!
桜のような華やかさはないけれど、寒い冬に咲く梅の花はなんだかいじらしい。
かたい蕾がひらき始める姿は「ほころぶ」という言葉がぴったりですね。
桜も大好きですが、最近は梅のかわいらしさと凛とした姿に魅せられています。

2013年1月5日土曜日

祥雲

あけましておめでとうございます。
みなさまにとってよき年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。

松島に宿をとり、贅沢な一日を過ごしました。
ここは島々と天然の防波堤に守られて、津波の被害は海沿いとは思えぬ程にとどまりました。
この美しい景色と瑞巌寺が無事だったのは奇跡のようです。

新しい年も健康で無事に過ごせますように。

朝日が眩しいです。