2013年10月15日火曜日

地元で歌おう

毎年恒例、高校時代の音楽部のイベント・・・
今年は『復興』をテーマに地元をめぐる旅となりました。
『いっぱい買う!いっぱい食べる!いっぱい楽しむ!そして、ふるさとの今を知る』ということで、仙台で待ち合わせ、一路石巻へ。

石巻マルシェで石巻焼きそばを食べたり、買い物を楽しんだり。。。
とにかく海の幸がおいしー。改めて海のめぐみに感謝。
その後は母校の石巻女子高(今は共学で好文館高校)へ。思い出話に花が咲きました。

次は被害の大きかった門脇、南浜町地区へ。
あれから2年半。
かつての住宅街はセイタカアワダチソウの黄色い花で埋め尽くされ、他に何もありません。
『がんばろう石巻』の看板近くに2台の観光バスが停まっていました。
この看板の隣に波の高さがここまで達したことを示すポールがあり、表示された6.9mの高さを見上げて、改めてその大きさと恐ろしさを実感しました。
石巻マルシェにある『珈琲工房いしかわ』で見つけた石巻ブレンド。美味しい!

この日の宿泊は女川にあるトレーラーハウスEL FARO(エルファロ)。
スペイン語で灯台を意味するそうです。

でも、そこに行く前に腹ごしらえ。
万石町の『味楽』(みらく)というお店で美味しい海鮮を堪能しました!
写真以外にもたくさんのごっつぉう(ご馳走)が並び、満腹満足!のひと時でした。

エルファロ到着後は幹事からのサプライズプレゼント、香りのよい利府の梨、特製レーベルのワイン・・・と、おもてなしの嵐。。。歓喜の声と大笑いで夜は更けて行きました。

翌朝はこの青いレストランで朝食。おしゃれですよねー。

かわいいスペインタイルがいろんな所に飾られ、たのしませてくれます。

部屋番号もスペインタイル。

で、『きぼうのかね商店街』にあるスペインタイルの絵付け体験教室へ行ってきましたー。
普段はおしゃべりが止まらない私たちも、この時ばかりは集中、集中!
美しい仕上がりを夢見て、一生懸命取り組みましたー。出来上がりが楽しみです。

と、ここまで楽しいことばかり書いてきましたが。。。
女川の現実は厳しい。あの日を境に街全体が変貌してしまいました。
襲った波の高さは石巻の3倍以上、30mとも言われています。
こんなところに波が来るとは想像もつかない海から離れた場所、坂の上まで波が埋め尽くしました。

石巻も女川も、復興商店街と銘打って地元を盛り上げようとしているけど、3連休中にも関わらず、人出はイマイチ。
復興は容易ではないという現実が大きく横たわっています。

再び石巻に戻り、メンバーの一人の実家へお邪魔し、ピアノがあるということで、お願いして歌わせてもらいました。(音楽部だもんね)
ピアノは津波に遭い、「こんな音なのよ」と、友人の母は88の音を一つ一つ鳴らしてくださいました。
ヘドロだらけだった弦を一本一本洗ってもらったそうですが、音は完全には戻らず、よく言えばバロック調の響きというか・・・濁った音。外れてしまった音もありました。
歌う私たちもウン十年振りで、ハモる部分もメインパートにつられるような曖昧さ。
でも、ピアノの音が流れて歌い始めると、あの頃のことがよみがえります。
ちゃんと憶えてる、体の中に染み込んでいる。

またいつの日か、みんなで歌いたいね。
その日まで、がんばっぺし。

出来ることをする、続ける、忘れない。
いつも同じことしか言えないけれど、これで行くぞ。

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